気候変動への取組み

気候変動に対する認識

本投資法人及び本資産運用会社は、気候変動問題は自然環境と社会構造に劇的な変化をもたらし、当社の経営とビジネス全体に重大な影響を与える重要な(マテリアルな)課題であると認識しています。
また、当社は「パリ協定」(2015年)、「IPCC1.5℃特別報告書」(2018年)、「IPCC第6次評価報告書」(第一作業部会,2021年)などにおいて示されるように、気候変動の進行を科学的事実であると認識しています。

TCFD賛同表明(及びTCFDコンソーシアムへの参加)

本資産運用会社は2021年11月にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)への賛同表明を行いました。
TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)は、金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討する目的で設立されたものです。気候変動は世界経済にとって深刻なリスクとし、企業等に対して「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」について把握・開示を推奨する提言を公表しています。本投資法人は、TCFD開示推奨項目に従い気候変動による財務的影響に関する情報開示を進め、投資家を中心にステークホルダーとのコミュニケーションを進めてまいります。

ガバナンス

本資産運用会社は、サステナビリティに関する取組みの実効性を担保するため、取締役社長を委員長、各ファンドの運営責任者とESG推進チームを構成員としたESG 推進委員会、実務レベルでのESG検討機関としてESG推進チーム、各ビジネスライン・ファンドの検討チームとしてESGタスクフォースを設置しています。
本資産運用会社及び本投資法人に関連する気候関連のリスクと機会に対応するためのガバナンス体制として、気候関連課題に係る最高責任者をESG 推進活動に係る最終決定権限者である代表取締役社長、推進責任者をESG の推進に係る責任者である事業企画部長として、ESG 推進委員会において、気候変動による影響の識別・評価、リスクと機会の管理、適応と緩和に係る取組みの進捗状況、指標と目標の設定等の気候変動対応に関する事項を定期的に報告しています。

本資産運用会社におけるサステナビリティ(気候変動への対応を含みます。)に関する推進体制は、「サステナビリティの方針・体制」ページをご参照ください。

戦略

本資産運用会社は、気候関連のリスクと機会が本投資法人の経営活動、戦略、財務計画に与える影響を識別・評価・管理するためのプロセスを定め、これを適切に運用します。気候関連リスク・機会の識別・評価にあたっては科学的・学術的知見を活用し、体系的かつ客観的に行うことを目指します。
尚、特定したリスク・機会、及びシナリオ分析に基づく影響評価の結果は以下の通りです。

本投資法人がシナリオを元に考える世界観

SOSiLA物流リート投資法人がシナリオを元に考える世界観の概要図

気候関連リスク・機会と対応策

4℃
シナリオ
1.5-2℃
シナリオ
不動産運用における
リスクと機会
当社ビジネス/ファンド
への財務的な影響
時間軸 リスク管理、対応策、取組み 財務的
影響
財務的
影響
移行リスク 政策と法 炭素税など環境規制の強化 物件のGHG排出量に対する税負担が増加する 短期
  • GHG排出量削減目標設定
運用不動産における省エネ対応の強化 対応のための改修費用の負担増や場合によっては罰金が課される 中期
  • (物件レベル)環境認証取得
  • LED対応
  • 太陽光発電設備設置
  • 空調設備更新
省エネ法の排出量報告義務が厳格化 報告に対応するためのコストが増加する 中期
  • 報告義務遵守
テクノロジー 再エネ・省エネ技術の進化・普及 新技術導入コストの増加 中期
  • (物件レベル)環境認証取得
  • LED対応
  • 太陽光発電設備設置
  • 空調設備更新
市場 不動産鑑定への環境パフォーマンス等の基準の導入 REITやファンド運用資産の価値の低下 中期
  • (物件レベル)環境認証取得
気候変動に対応していない市場参加者の調達条件悪化 資金調達コストの上昇 中期
  • 中長期GHG削減計画を前提とした環境認証、省エネ格付の取得
水光熱費(含む外部調達の再エネ)の上昇 事業経費の増加 中期
  • LED対応
  • 太陽光発電設備設置
  • 空調設備更新
テナント・入居者の需要変化(より気候変動への対応が進んだ物件を選択する、または対応していない物件を避ける)
  • 新規テナント・入居者獲得が難しくなる、リテンションが低下することによる賃料収入の減少
  • 環境認証取得コスト増加
短期
  • (物件レベル)環境認証取得
  • 環境認証の物件での掲示(エントランス等)にPR
  • グリーンリース促進
評判 ブランド価値の低下 気候変動への取組みが遅れることによる評判の低下 短期
  • ESGへの取組みの対外発信(HP、開示資料活用)
  • 目標達成状況のモニタリング
物理的リスク 急性 台風による風害で物件が被害を被る 修繕費・保険料の増加 短期
  • 物件レベルのBCP(緊急連絡網構築)
集中的豪雨による内水氾濫や近傍河川の氾濫等による浸水 上記に加え、稼働率の低下など 短期
  • ハザードマップ等による投資段階でのDD(詳細調査)
  • 防水板の設置
慢性 海面上昇により海抜の低い物件などが浸水する 大規模改修(嵩上げ)費用の発生 短期
  • 投資段階でのDD(詳細調査)
  • 防潮板の設置
猛暑日や極寒日など極端気候の増加により空調需要が増加 空調の運転・メンテナンス・修繕費用の増加 短期
  • 太陽光発電設備設置
  • 空調設備更新
機会 資源の効率 敷地内再エネの導入 外部調達する光熱費の削減 短期
  • 太陽光発電設備設置
製品・
サービス
低排出な設備・サービスの提供によるテナント・入居者・利用者への訴求 テナント・入居者誘致による収入増 中期
  • 高品質物件の取得運用、リーシング
市場 新規投資家層の開拓
  • グリーンボンドの活用
  • 環境問題を重視する投資家への対応・訴求による資金調達量の増加、調達コストの低下
短期
  • グリーンファイナンスフレームワーク導入

ロードマップ

本投資法人では、GHG排出量削減に向けた移行ロードマップを策定し、排出量削減にかかる新KPIを設定しました。今後は、「2050年度までにバリューチェーン全体のGHG排出量ネットゼロの達成を目指す」ことを目標に掲げ、その達成に向けた各施策を着実に実行していきます。

GHG排出量削減に向けた移行ロードマップ図版

リスク管理

本資産運用会社は、優先的に対応することを決定した重要な気候関連リスクと機会の要因について、次のように管理プロセスを定め、リスクの軽減と機会の実現に取り組んでいます。

【リスク管理プロセス及び全社的リスク管理プログラムへの統合】

  • 気候関連課題に係る最高責任者は、事業・財務計画上重要な優先順位の高い気候関連のリスク及び機会について、ESG推進チームに対しその対策案の策定を指示します。
  • ESG推進チームが策定する対策案は、その内容に応じて、ESG推進委員会、あるいは社内の適切な委員会等の会議体において審議の上、実行されます。
  • 以上のプロセスにおいて、気候関連課題に係る最高責任者は、事業・財務計画上重要な気候関連リスクを全社横断的に考慮し、ESG推進チームで検討した内容を、ESG推進委員会へ報告、審議等を行う手続き等を用いることにより、気候関連リスクの識別・評価・管理プロセスの全社的な連携・統合を図ります。

指標と目標

本資産運用会社及び本投資法人はリスクと機会を管理、モニタリングするために重要な指標(KPI)と目標を設定しています。設定した指標と目標は以下の通りです。

詳細は環境パフォーマンスをご参照ください。